外国人にも肩こりはある?「日本人だけ」という説と言葉・研究の違い

2026.09.28 | カテゴリ: 健康コラム

外国の人にも、首や肩のこわばり、重さ、痛みはあります。「肩こり」という日本語と完全に重なる一語が見つかりにくいことは、症状そのものが存在しないという意味ではありません。「日本人だけの思い込みだから我慢すべき」と考える必要もありません。

一方で、海外の首の痛みの調査を、そのまま日本の肩こりの割合と比べることもできません。質問の仕方、調べる部位、症状が続いた期間などが違うからです。この記事では、言葉・調査・一人ひとりの症状を分けて整理します。海外の知人との会話や、旅行先で症状を説明する際に使える考え方も紹介します。

明るいオフィスで会話する二人の女性のイメージ
言葉が違っても、感じていることを具体的に伝えるのが出発点です。AI生成のイメージです。

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「外国人には肩こりがない」は本当ですか?

「外国人」という大きなくくりで、肩周辺の不調がないとする説明は適切ではありません。海外にも首や肩の症状を扱う研究や医療機関の案内があります。例えば英国の公的医療サービスNHSは、首の痛みとこわばりを扱う一般向けのページを公開しています。

ただし、そのページの対象と、日本語でいう肩こりの範囲がぴったり一致するわけではありません。「首が回しにくい」「首の付け根が重い」「肩の外側が痛い」では、場所も困り方も異なります。海外に似た症状があるという事実と、全員が同じ状態を同じ名前で呼ぶことは分けましょう。

会話で「肩こりを知らない」と返された場合も、直ちに「この人は一度も肩の不調を経験していない」とは判断できません。単に日本語の意味が伝わっていない場合もありますし、その人自身には経験がない場合もあります。一人の返答を国や地域全体に広げないことが大切です。

肩こりという言葉は、どこまでを指しているのでしょうか

日本整形外科学会の解説では、首の後ろから肩や背中にかけての張り、こり、痛みなどが肩こりの症状として説明されています。日常語では、重だるさや疲れた感じまで含めて使う人もいます。自分が「肩」と呼んでいる場所を確かめるだけでも、説明のずれを減らせます。

肩関節の痛みと、首の付け根のこりは同じとは限りません

腕を上げると肩の外側が強く痛む人と、パソコン作業後に首の付け根から肩の上が重くなる人が、どちらも「肩がつらい」と表現することがあります。けれども、同じ言葉を使っただけで同じ原因や対策になるわけではありません。

特に受診の場面では、言い方を一つの病名に無理に当てはめず、どこが、いつから、どうつらいのかを説明します。「肩こり」という自己判断だけを伝えるより、症状そのものを伝えた方が、相談相手が確認すべき点を整理しやすくなります。

英語の一語に置き換えようとしすぎない

東北大学整形外科の解説も、日本語の肩こりと英語表現の範囲が一致しにくい点を紹介しています。英語のshoulderが肩関節を指す場合や、stiff neckが別の医学的意味でも使われる場合があるためです。単語の対応だけで症状を決めることはできません。

日本語同士の会話でも「張る」「凝る」「つまる」「痛む」は、人によって使い方が違います。外国語ではなおさら、場所を指し示し、動きや時間を付け加える方が伝わりやすくなります。正しい一語を知らないことを理由に、相談を諦めないでください。

海外の研究から何が分かり、何が分からないのか

Eltayebらが2007年に発表した研究は、オランダのコンピューター業務従事者264人の質問票を解析しています。調査は2001~2002年に行われ、過去1年間の首の症状は33%、肩の症状は31%と報告されました。少なくとも、その職場集団に首や肩の不調を訴える人がいたことを示しています。

これは現在のオランダ全国民の割合ではなく、日本人との直接比較でもありません。また、質問票で集めた首・肩の症状をすべて日本語の肩こりと同一視することはできません。この研究の数字は「海外にも関連する不調の報告がある」と理解するための一例です。

国別の数字を比べる前に確認したい四つの条件

確認点 比較がずれる例
対象になった人 一つの職場の成人と、子どもを含む住民全体を比べる
尋ねた症状 痛みだけと、重さ・こわばりを含む不調を比べる
振り返る期間 今日の症状と、過去一年の経験を比べる
調査した時期 二十年以上前の職場と、現在の働き方を同じ条件とみなす

例えば、一年間に一度でも症状があったかを聞く質問と、今朝症状があるかを聞く質問では、数えているものが違います。数字が大きい方を見ただけで「その国の人は体が弱い」と結論づけることはできません。

同じように、デスクワーク中心の職場の結果を、屋外作業が中心の職場や学生にそのまま当てはめることもできません。研究が間違っているのではなく、結果を使える範囲に条件があるということです。割合だけを切り取らず、誰をどのように調べたかまで確認しましょう。

「言葉があるから肩がこる」という説明には注意が必要です

症状をどの言葉で表すかは、話す相手や生活経験によって変わり得ます。しかし、表現が変わることと、不快感がすべて言葉によって作られることは同じではありません。「肩こりを覚えたから悪くなった」と一人ひとりに当てはめる根拠にはなりません。

「気にしなければ治る」「海外へ行けば肩こりがなくなる」といった説明も、それだけでは対策として不十分です。旅行で仕事の時間や荷物、寝具などが変わる人もいれば、長時間の移動でつらくなる人もいます。場所や言語だけで変化の理由を断定しないでください。

ここで役立つのは、言葉への議論と、自分の困りごとを別々に扱うことです。名前の由来が分からなくても、眠りが妨げられる、仕事を続けにくいといった不便は相談できます。誰かにうまく理解してもらえなかったことが、症状を我慢し続ける理由にはなりません。

骨格・筋肉・文化だけで国籍による違いを決めつけない

「外国人は筋肉が多いから肩がこらない」「日本人はお辞儀をするから肩がこる」といった話を見かけても、まず根拠を確かめましょう。国籍は、体格、筋力、仕事、睡眠、過去のけがをまとめて表す指標ではありません。同じ国籍でも生活は大きく違います。

ある人の体格が大きいことから、その人に痛みがないとは判断できません。また、姿勢の写真を一枚見ただけで、症状の原因や重さまで分かるわけではありません。「外国人はこう、日本人はこう」と分ける説明は簡単ですが、目の前の人を理解するための情報が抜け落ちやすくなります。

家族と症状が似る理由については、肩こりと遺伝の研究を整理した記事でも、体質と生活環境を分けて説明しています。

自分の生活を振り返る場合は、国籍よりも具体的な場面を整理します。どの作業をどのくらい続けたか、道具の位置はどうだったか、休むとどう変わるかなどです。変化があっても、一つの原因が証明されたとまでは考えず、相談時に伝える手がかりとして記録します。

肩の上のつらい場所を指し示して説明する女性のイメージ
症状のある場所と感じ方を、本人の言葉で説明する場面のイメージです。AI生成画像です。

外国語で肩こりを説明するときの組み立て方

以下は診断名の翻訳ではなく、会話のための説明例です。実際の症状に合う部分だけを使い、言っていない症状を付け加えないようにしてください。医療機関では必要に応じて通訳を利用し、相手に伝わった内容を確認することが大切です。

最初に場所を伝えます

「首の後ろ」「首と肩の間」「肩の外側」「肩甲骨の周り」など、指一本で示せる範囲なのか、広い範囲なのかも説明します。左右どちらか、両側かも付け加えましょう。服の上から場所を示したり、体の図に印を付けたりする方法もあります。

英語では、首の後ろならthe back of my neck、肩の上の方ならthe top of my shoulderという説明が使えます。相手が別の場所を指して確認したら、そのまま同意せず修正してください。痛む場所と、痛みが広がる先が違うときは、それぞれを伝えます。

次に、感じ方と動かしにくさを分けます

痛いのか、重いのか、こわばるのか、しびれるのかを区別します。「My neck and shoulders feel tight.」は首や肩が張る感じを説明する一例です。「It hurts when I turn my head.」なら、頭を向ける動きで痛むことを表します。どちらも原因を確定する言葉ではありません。

張る感じがあっても動かせる場合と、実際に動かせない場合は分けて説明します。相手に分かってもらうために無理に首を回す必要はありません。痛みを強くする動作の実演より、どこまでなら可能かを言葉で伝えてください。

始まった時期と、変化したきっかけを足します

「昨日から」「数週間前から」「今日急に」などの時間情報は、単に肩がこるという説明には含まれていません。海外旅行中なら、出発前からあったのか、移動後に初めて出たのかも整理します。転んだりぶつけたりした事実があれば、軽い出来事と思っても伝えましょう。

英文を長くまとめる必要はありません。例えば「It started yesterday.」「It gets worse while I work at my computer.」のように、短い説明を順番に加えられます。原因だと思うことと、実際に起きた出来事は分けて伝えると、誤解が少なくなります。

「できないこと」まで伝えると相談が具体的になります

痛みの強さだけでは日常への影響を表しきれません。睡眠、着替え、運転、仕事など、どの動作が困るのかも説明します。数字で痛みを聞かれた場合は自分の感じ方で答え、その数字に加えて「夜に目が覚める」などを伝えます。

翻訳アプリを使ったときは、表示された文が自分の説明と合っているか見直します。特に右と左、いつからか、しびれの有無などは、推測で埋めないでください。分からない単語が出たら、理解したふりをせず、短く言い直してもらいましょう。

相手の説明を聞き返すところまでが、症状の共有です

説明を一方的に伝えて終えると、相手がどの部位や症状として理解したか分からないままになります。会話の最後に「首の後ろが重いという意味で伝わっていますか」と確認し、違う場所や違う感覚なら修正します。これは英語力の問題だけでなく、日本語で相談する場合にも使える方法です。

医療機関で説明を受けたら、自分の言葉で「今日はこの対応をして、この変化があれば再相談するということですか」と確かめます。分からなかった部分だけを短く聞き返して構いません。翻訳された文章を保存する場合は、薬の指示や次の受診日など、具体的な内容も確認しておきます。

受付で使う短いメモと、診察時の詳しい説明を分けておく方法もあります。受付では困っている症状と言語の希望を伝え、診察では経過や薬の情報を補います。長い英文を丸暗記するより、必要な情報を取り出せる形にしておく方が、自分でも説明の抜けに気づきやすくなります。

旅行や海外出張前に用意しておくとよいメモ

いつもと違う場所で相談すると、普段なら伝えられる内容も抜けがちです。症状がある方は、出発前に次の内容を簡単に記録しておくと、自分の状態を説明する助けになります。これは診断のための自己採点表ではありません。

  • 症状の場所、左右、始まった日、悪くなる動作。
  • 現在困っていることと、これまでに受けた診断や検査。
  • 使用している薬の名前、量、薬や食品などのアレルギー。
  • 通院先、緊急時の連絡先、現地で医療相談を受ける方法。

薬は見た目や「肩こりの薬」という呼び方だけで説明せず、お薬手帳や薬剤情報を確認できるようにします。同じような商品名でも内容が一致するとは限りません。他人の薬を借りたり、現地で似た包装を見つけただけで自己判断で追加したりせず、医師や薬剤師に確認してください。

通訳を頼む場合も、痛みを感じている本人の話を中心にします。同行者は経過を補足できますが、「いつもの肩こりだから大丈夫」と結論まで置き換えないようにしましょう。本人が困っている点と、同行者が見た変化は、別々の情報として伝えられます。

旅行前にスマートフォンと手帳で情報を整理する女性のイメージ
旅行前に症状や連絡先を整理する場面のイメージです。AI生成画像です。

言葉の違いより、医療機関への相談を優先したい変化

「これは海外では肩こりと呼ばないのか」と調べるよりも、症状そのものの確認を優先した方がよい場合があります。突然の強い痛み、事故や転倒の後の痛み、腕を動かせない状態、続くしびれや感覚の異常などは、自己流の肩もみや運動だけで済ませず医療機関に相談してください。NHSの肩の痛みの案内も、こうした変化を相談の目安として扱っています。

胸の痛みや強い息苦しさ、突然の片側の手足の脱力、顔のゆがみ、言葉が出にくいなどを伴う場合は、肩こりという名前にとらわれず救急の対応が必要です。日本では119番です。海外では現地の緊急連絡方法を確認し、言葉が不安な場合も周囲に助けを求めてください。

強い緊急症状がなくても、長引く、悪化する、眠りや仕事を妨げるときは相談の理由になります。受診時には「外国人はならないと聞いた」という話より、症状の変化を先に伝えましょう。国籍や言い方から、病気がある・ないを判断することはできません。

海外発の肩こり情報を読むときの確認ポイント

海外の研究や専門家を紹介する記事でも、出典へのリンクがあるか、何を調べた結果なのかを確認してください。「海外で常識」という表現だけでは、どの国の、誰に当てはまる話かは分かりません。外国語で書かれているという理由だけで信頼性が高くなるわけでもありません。

紹介されているのが研究なのか、一人の体験談なのか、商品の説明なのかも区別します。研究で症状のある人が多かったことと、特定の商品や施術が有効だったことは別の結論です。途中から販売の案内が出てきても、研究結果がその商品を直接確かめたものか確認しましょう。

公的機関のページにも、その国の受診制度や電話番号が載っています。医学的な説明を参考にする場合も、相談先まで日本でそのまま使えるとは限りません。日本国内で困っているときは国内の窓口を、渡航先では現地の案内を確認するようにしてください。

よくある質問

肩こりを英語で言えないなら、診察で伝わりませんか?

一語で言えなくても、場所、感じ方、始まった時期、困っている動作を説明できます。簡単な図やメモも使えます。受診する施設の通訳対応は事前に確認し、重要な説明を理解できない場合はそのことを伝えてください。

外国の友人が肩こりを知らないと言ったら、説明は間違いですか?

間違いとは限りません。言葉が伝わっていない可能性と、その人には同じ経験がない可能性の両方があります。相手の体験を決めつけず、首の付け根が重いなど具体的な説明を加えてみましょう。

外国人の運動やマッサージをまねれば改善しますか?

国籍は効果や安全性の保証にはなりません。動画の人と症状、けがの有無、体力が同じとは限らないためです。痛い動きを我慢して続けず、自分に合う範囲を相談してください。首を強くひねる見本をまねることは避けましょう。

肩こりという言葉を使わない方がよいのでしょうか?

普段の会話で使うことに問題はありません。ただし、診断の代わりになる言葉ではないため、相談時は具体的な症状も付け足してください。名前を変えることより、本人が何に困っているかを正確に共有することが大切です。

今福鶴見で首・肩のつらさを相談する方へ

城東いまふく鶴見鍼灸整骨院は、大阪市城東区今福東1-7-5にあります。肩こりの施術案内と、担当者の資格・経歴を掲載した院長紹介をご確認ください。整骨院での相談は、医療機関での診断や検査に代わるものではありません。

来院方法はアクセス案内、ご相談は予約ページをご利用ください。日本語以外での対応を希望される場合は、対応の可否を事前にお問い合わせください。本記事は外国語での診療や通訳の提供を保証するものではありません。

参考資料とこの記事の位置づけ

本記事は一般的な情報の整理です。個別の診断や翻訳の正確性を保証するものではありません。確認日:2026年9月28日。写真はすべてAI生成のイメージで、実際の患者様、院内、施術事例を示したものではありません。

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